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MRC(MODEL RECTIFIER CORPORATION)に関する質問と回答
ここでは過去にナローゲージショップに寄せられた、MRCを中心とするDCCに関するお問い合わせと、質問に対する店長の返答をまとめていきます。
実際に行われたやりとりのまとめになりますので順不同で脈絡はありません。一人でも誰かのお役に立てれば嬉しく思います。記事は少しずつ増やしていきたいと思っています。
DCCコントローラーについて ~MRC-1200とMRC-1422
Q. MRC-1200(Tech6)の操作方法をかんたんに教えてください。
A. MRC-1200はDC/DCCどちらにも使える便利なコントローラーです。
- 電源アダプタを接続
- フィーダー線を接続
- アダプター電源をコンセントに挿す
- 車輌を線路に載せる
- (MODE)ボタンで車輌の種類を選択
・DUAL点灯 →DCC(サウンド)搭載車輌モード
・STD点灯 →従来型のDC(アナログ)車輌モード - (??)ボタンで進行方向を設定
- THROTTLEをゆっくり回す
- サウンド搭載車輌のファンクションボタン操作
・(0) ヘッドライトのON/OFF
・(1) ベル
・(2) ホイッスル
・(3)~(9) その他
※(10)~(28)の入力は(SHIFT)の後に(1)(0)と押して(10)を認識させます。
(28)の場合には(SHIFT)の後に(2)(8)と押します。
※Tech6ではDCC車輌のアドレスが3に設定されていることが動作条件です。
車輌アドレスを3に設定する方法は(SHIFT)の後に(9)(9)を押します。
※CV番号29は6(06)に設定します。
※Blue Lineほかサウンドのみ搭載の車輌はDC(アナログ)車輌モードで操作します。
走行音は鳴りますがファンクション操作はできません。
Q. MRC-1200は複数のアドレスを同時に管理できますか。
A. 「車両アドレス番号は何番でもいいよ」という場合には、1~4台を登録できるMRC-1422があります。
気軽にDCCに触れるには最適で、同時走行は2台まで可能となります。
1516を接続すればPCでわかりやすくCV値の設定もできます。
Q. MRC-1414に関して特徴を教えてください。
A. MRC-1414はたくさんの車両を同時に管理できるハイエンドモデルです。ある程度の規模のレイアウトで、3台以上の車両を同時に管理する場合はこちらです。
車両アドレス番号を自由に設定でき、プログラミングも容易で拡張性もあります。
Q. MRCのコントローラで最初におすすめ入門機を教えてください。
A. 価格が安いものが入門機で、高いものが上級者向けというわけでもないと思います。
1414は拡張性にも優れ、プログラミングの際にも視認性に優れる扱いやすい製品です。当店のお客様では、車両アドレス番号にこだわる方は必ず1414を選択されます。
また複数のDCC車両を所有している、もしくは購入予定という場合にも1414がおすすめです。
ちなみに私は1414と1422、1516を使い分けています。発送前の動作確認は1422で行い、個別のCV値は1516を介してPCで設定します。
しかしこの場合、車両アドレス番号を1~4以外に変更すると1422では操作できません。(1422では車両アドレス番号を1,2,3,4の4通りのみ設定可能、それ以外は操作不可)
トラブルについて
Q. 車輌アドレスがデフォルトの「3」から変更できません。
A. レンツ製であるバックマン商品(Dynamis)などでは変更可能なことから不具合ではなく、DCCコントローラーが「16進数に対応しているかどうか」がポイントであると思われます。
- Digitrax DCS50K (KATO D101) ※変更可能という説もあり
- Digitrax DT402 ※physical register modeでのみ変更可
- MRC Prodigy Advance2 ※MRC版の赤い箱(MRC-1516)を使用しても不可
- MRC Tech6(MRC-1200)やBlackbox(MRC-1050)は車輌アドレスを強制的に3に変更(リセット)します
※上記2機種では、3以外の車輌アドレスでは操作することができません。
※[Shift・9・9]の操作で3に変更(リセット)のすることが可能です。
少なくとも上記の機種において、通常のプログラムモードで車輌アドレスを変更できませんでした。
Q. Blackstone K-27の動作がおかしいのですが何とかなりませんか。
状態としては、前後進はするけれどスピード調節ができないとのことでした。
KATO D101で解決ができなかったのですが、下記手順にて初期化を行い解決いたしました。
A. MRC-1414でTSUNAMIデコーダを初期化する
- プログラムしたい車両のみをプログラム線路にのせます。
- PROGボタンを押して「Prog」と表示させます。
- ENTERボタンを押すとディスプレイに「CV」の表示が出ます。
- まず30(または8)と入力してENTERボタンを押す(CV番号の入力)。
- 次に2(または8)と入力してENTERボタンを押す(CV値の入力)。
- 電流の流れているメイントラックに車両を移動します。
- 通電後6秒間反応がなければ初期化は成功です。
- 7秒後にサウンドが戻り、ライト類が16回点滅します。
- 初期化が成功すると、車両アドレスも出荷時(車番)に戻ります。
※ もし6秒経過せずに、すぐに車両からサウンド聴こえてくれば初期化は失敗です。
その場合もう一度1からやり直します。またデコーダに不具合がある場合、初期化が行えない場合があります。
Q. バックマン(Bachmann)のDCC車両はアナログコントローラでも問題なく走行しますか?
A. BachmannなどTsunamiデコーダが搭載されているDCC車両は、アナログコントローラーでも一部動作はします。
しかし基本動作が不安定になる、CV値が勝手に書き換わるなどの不具合もあり、加えてサウンドほかDCC機能の大部分を使用できないのでメリットが薄いと思われます(各種サウンド調節やライトのON/OFF、低速走行やBEMF機能などなど)。
よって製品保証の問題も含め、DCC専用コントローラーをおすすめいたします。
尚、Bachmannには相性問題からデジトラックスのコントローラーはおすすめいたしません。