国内外で人気の篠原模型さんのポイントレールを電動化する方法を解説します。使用するポイントマシンは、PECOのスマートスイッチシステムのサーボモーターとトータス(Tortoise)のスローモーションスイッチマシンです。
ここでは2つのマシンの設置方法を解説するので、それぞれの配線方法や詳細は関連記事をご参照ください。
関連記事>>PECOスマートスイッチの配線方法
関連記事>>トータスのスローアクションポイントマシンの配線方法
・…━… 目次 …━…・‥
2種類のスローアクションポイントマシン
- PECO PLS-100 スマートスイッチシステム
- トータス(Tortoise) スローモーションスイッチマシン
今回使用するポイントマシンです。同じスローアクションタイプですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。まずは特徴をおさらいします。
PECO PLS-100 スマートスイッチシステムの特徴
- パワフルでコンパクトなサーボモーターを使用。
- プログラミングボードで正確な動作と9段階のスピード調節が可能。
- DC12Vの電源で単独動作。
- コントロールボード1つでサーボ4台まで操作が可能。
- 別売りのステーショナリーデコーダー(PLS-135)で簡単にDCC化が可能。
- 別売り商品で拡張することができる。
トータス(Tortoise) スローモーションスイッチマシンの特徴
- ストールモーターと呼ばれる特殊なモーターを搭載している。
- 常時通電状態で切り替えている側のレールにトングレールを密着させる。
- 常時通電させても問題ないくらいの低電流で動作する。
- DCC化した場合にも給電はレールから取ることができる。
- マシンのサイズが大きい。
- はんだ付けが必要。
PECOのスマートスイッチで電動化する
PECOスマートスイッチシステムのサーボモーターの設置方法です。使用するポイントレールはHOn2-1/2(R200)です。
①サーボにピアノ線を取り付ける
付属のピアノ線をニッパーで曲げてサーボに取り付けます。サーボの穴に引っ掛かればよいので、あまり神経質になる必要はありません。
サーボの受け金具は製造時期により形が異なり、新型はピアノ線を通す穴があいています(左上の赤丸部分)。画像は旧型なのでピンバイスで穴をあけました。ポイント切り替えの際に支点となり、ピアノ線の動作が安定します。
②ベースに穴をあける
ポイント(トングレール)の可動域に穴をあけます。カッターで切り込むよりも、ピンバイスか木工用ドリルで少し大きめの丸穴をあけると作業が楽です。
③サーボをベース裏に固定する
ベース下からピアノ線をポイントレールに通したらビスで固定します。
サーボを固定する際、ビスの長さに注意してください。付属のビスは約12mmあるので、ベースの厚みによってはレイアウト上に突き抜けます。固定する場所によってはビス穴の真上にポイントレールがある場合もあるので、ベースの厚みに合わせてビスを交換してください。
④設置完了
これでサーボの設置は完了です。余ったピアノ線はニッパーなどでカットしてください。
サーボをベース下に設置する際に重要になるのが、必要なスペースです。サーボの最下部までが約38mmあるので、配線の処理を考慮すると約50mmくらいは余裕が欲しいところです。
⑤動作確認
設置が完了したらサーボをコントロールボードに接続して、サーボの可動範囲や速度をプログラミングしましょう。プログラミングの手順は関連記事をご参照ください。
関連記事>>PECOスマートスイッチの配線方法とプログラミングの手順
篠原模型ポイントレールの電動化 ~PECOスマートスイッチシステム~
下記動画は、PECOのポイントレールに設置した際の動作確認動画です。参考までに速度を初期値の「5」で試したあとに、少し早くした「7」、1番早い「9」と1番遅い「1」で動かしてみました。
スローアクションポイントマシン ~PECO スマートスイッチシステム~
トータス(Tortoise)のポイントマシンで電動化する
トータス(Tortoise) スローモーションスイッチマシンの設置方法です。ポイントレールは同じくHOn2-1/2(R200)です。
①ピアノ線を取り付ける
まずはポイントを切り替えてくれる付属のピアノ線を取りつけます。説明書に図があるので、その形に合わせてペンチなどで曲げてください。かなり固いので手で曲げるのは難しいです。
ピアノ線を曲げたら直角に曲げた方をポイントマシンの駆動部の小さい方の穴に差し込んで付属のビスで固定します。
②アタッチメントを取り付ける
アタッチメントの真ん中の穴にピアノ線を通してから、スライドさせながら本体に取り付けます。このアタッチメントは動作時のピアノ線の動きを調節するものです。
アタッチメントを上げるほどピアノ線の駆動範囲は狭くなります。逆に下げると駆動範囲は広くなります。アタッチメントひとつで調整できるのもトータスのポイントマシンのメリットです。
③ベースに下穴をあける
ポイント(トングレール)の可動域に穴をあけます。カッターで切り込むよりも少し大きめの丸穴をあけてしまう方が楽です。篠原模型さんのHOn2-1/2のポイントレールの場合、駆動範囲は5mm程度だったので6mmの木工用ドリルを使いました。
④ポイントマシンを固定する
下穴をあけたらポイントレールにピアノ線を通して本体を固定します。全部で4ヵ所ビス止めするところがありますが、本体を固定するビスは付属していないので適したものを用意します。ベースの厚みも考慮してホームセンターなどで買ってきましょう。
⑤設置完了
これで設置は完了です。余ったピアノ線はニッパーなどでカットしてください。
トータスのスイッチマシンはサイズが大きいので、最低でもボード下に100mm以上のスペースが必要です。横向きで付けることも可能ですが、別売りのリモートマウント(CIR-6100)が必要です。
⑤動作確認
動きがスムーズじゃない場合は、下穴の位置とポイントレールの位置が合っておらずピアノ線がベースにこすっている可能性があります。下穴の大きさやポイントレールの位置、アタッチメントを調整してください。
トータス(Tortoise) ポイントマシン スローモーション スイッチマシン
この記事で紹介した商品
以下のリンクよりナローゲージショップの商品ページへ移動します。