レイアウトを作るにあたってバラスト撒きが一番苦手、めんどくさいと思っている方は多いのではないでしょうか。レールの高さによっては車輪のフランジが当たってしまったり、撒き方ひとつでレイアウトの出来を大きく左右します。
私も最初は嫌いでしたが、自分なりの手順を確立させてコツを掴んでからは苦手意識はなくなりました。昔の私と同じように苦手意識を持っている方の参考になるように、1から順を追ってバラスト撒きを解説します。
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バラストについて
今回使ったのはウッドランドシーニックスのバラストです。
バフのミディアムとファインを混ぜて使いました。使うバラストはレイアウトのイメージやスケールによって変わると思いますが、撒き方は基本的に同じです。
ウッドランドシーニックス ミディアムバラスト バフ
ミディアムとはいわゆる"中目"になります。
今回はHOナローのミニパイクに撒くのでミディアムがメインになります。
ウッドランドシーニックス ファインバラスト バフ
ファインは"細目"になります。Nゲージの場合はこれがメインで良いと思います。
今回混ぜて使ったのは、本物のバラストも大きさは様々で均一ではないことと、細かい隙間をファインで埋めて下のコルクを見えないようにするためです。
バラストの主なメーカー
バラストはいくつかのメーカーから発売されていますので、どのバラストを使って良いかわからない場合は以下のメーカーの中から選ぶと良いと思います。URLはどれも各メーカーの公式サイトです。
- トミックスhttp://www.tomytec.co.jp/tomix/products/n/8148.html
- モーリンhttp://www.morin.jp/products.html
- KATO&ウッドランドシーニックスKATO鉄道模型オンラインショッピング 商品検索 - kato
入手のしやすさはどれもさほど変わらないと思います。ウッドランドシーニックスのバラストはKATOから販売されているので一番種類を選べるのはKATO&ウッドランドシーニックスです。
バラストの撒き方 手順と注意点
手順① レールの間に撒く
まずはレールの間にバラストを撒いていきます。適当な容器にバラストを入れて指でトントンと叩きながらバラストを落としていきます。
ここではそんなに神経質になる必要はないので量はだいたいで大丈夫です。
手順② 筆で均していく
ある程度撒いたら筆を使って均していきます。レール幅と同じくらいの筆を使うとやりやすいです。
均しながら筆の腹を押し付けるようにするとしっかり隙間にもバラストが入ります。
先にグルッと一周撒いてからでなく、区間を区切って筆で均す!
筆で均すことによって多めに入ったバラストは横や隣の溝に落ちていくので、先に一周撒いてしまうと余計なバラストが増えます。
レール間を撒き終えた状態
レールの間に撒き終えたところです。気持ち「少ないかなー」くらいでやめておくのがコツです。
最初のうちはしっかり撒こうとしてどうしても量が多くなりがちですが、あとから削るよりも足す方が遥かに楽なので少し少なめに撒いておいた方が無難です。
手順③ レールの両側に撒く
続いてレールの両側に撒いていきます。手法はレールの間に撒いた時と同様に適当にバラストを落としてから筆で整えていきます。ここでも筆の腹でしっかりバラストを押し固めてください。
バラストを撒き終えた状態
全て撒き終えた状態です。特にナローのレイアウトの場合は枕木の上面までしっかり撒くよりも少し少なめに撒いた方が実感的になります。
手順④ 水でバラストを湿らせる
わかりづらいですが左の画像は水で湿らせた状態です。
バラストを固着させるのにボンドを水で溶いたもの(ボンド水溶液)を垂らしていくのですが、バラストが乾いた状態のまま垂らすとはじいてしまい浸透していきません。
先に霧吹きやスプレーでバラストを湿らせておく必要があります。この時、水に中性洗剤を垂らしてからバラストに吹きかけるとボンド水溶液が浸透しやすくなります。
水に中性洗剤を混ぜるとボンド水溶液が浸透しやすくなる!
中性洗剤はこのあとのボンド水溶液に混ぜても良いですが、私は霧吹きで湿らせる際にも混ぜています。あまり入れすぎるとアワアワになるので気をつけてください。
手順⑤ ボンド水溶液で固着させる
ボンドを水で溶いたボンド水溶液を作り、スポイトで垂らしていきます。
ボンドの量は適当ですが、少なすぎるとバラストがしっかり固着しないので注意が必要です。
参考になるかはわかりませんが、今回私が作ったボンド水溶液はこんな感じです。
比率で表すのが難しいですが、水2:ボンド1といったところでしょうか。
ボンドが"ダマ"にならないようによく溶いてください。この時にも中性洗剤を1滴垂らしておけばボンド水溶液が弾かれることはまずありません。
完成
乾くまで半日~丸1日くらいは置いた方が良いです。
ボンド水溶液を垂らした際にバラストの形が崩れる場合がありますが、その場合にはあとから足して再度ボンド水溶液で固着させましょう。
まとめ
手順にするとたったの5つです。
これならなんとかできそう!と思った方は、まずは今回のようなミニパイクや画像のような車両展示台などで練習してみることをおすすめします。
何事もいきなり大きなレイアウトでやろうとすると完成しなかったり、失敗した時のショックが大きいです。私はいつもまずは小さな車両展示台を練習台にしています。
- バラストは少ないかなと思うくらいがちょうど良い
- 区間を区切って筆で均していく
- 中性洗剤を混ぜて浸透を良くする
- まずは小さな車両展示台などで練習してみる