鉄道模型のレイアウトやジオラマを作る際には、せっかくなのでピシッとかっこいい土台(ベース)を用意したいものです。この記事では、Nゲージやナローゲージの小さなサイズの鉄道模型レイアウトベースやジオラマの土台作りを解説します。
当店で販売中のレイアウトベースの製作手順と台枠作りのコツ、おすすめの材料・道具もすべて公開します。
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土台の材料
- 檜の羽目板
- 檜の無節材 (15mm x 15mm)
台枠に使うのは羽目板と呼ばれる木材です。本来は住宅リフォームの材料で内装の壁などに使われます。
15mmの角材は土台の補強材に使います。どちらもホームセンターで入手できます。
左上の画像が元々の羽目板です。
右上の画像のように溝にはめて壁などに張っていくものです。それを当店では55mmに裂いて使っています。
羽目板を使う理由
なぜ材料を裂いてまで羽目板材を使うのか。理由はただひとつ。
台枠として組んだ時にベースが内側に丁度はまるからです。オリジナルのレイアウトベースを作る際にいろいろな材料を検討しましたが、これが一番しっくりきました。
あると便利な道具
私がレイアウトベースを作る際に愛用しているのがこのふたつです。
makita(マキタ) スライドマルノコ
普通の家庭にはなかなかありませんが、レイアウトの土台を作るだけでなくDIYにも使えるので一台あるとかなり便利です。
刃は少しお高くても良いものをセットするとクオリティも上がります。木材を手のこでピシッと切るのはむずかしく、慣れないと時間もかかります。機械を使えば正確な45°で断面もきれいに仕上がります。
木工用ベルトクランプ
これは接着する際に便利なクランプです。四角形はもちろん、六角形やいろいろな形に対応できます。これもひとつあると大変重宝します。
ジオラマレイアウト 土台の作り方
①羽目板をカットする
スライドマルノコの角度を45°にセットして羽目板をカットします。
このスライドマルノコはちょっとうるさい掃除機くらいの音なので室内でも作業できます。ただし多少の木くずは舞うので奥様に叱られないように注意が必要です。
作りたい土台のサイズに合わせて4本カットします。画像は約450mm x 300mmのA3サイズです。
②カットした枠を接着する
接着は木工ボンドを使います。木工ボンドは乾くまでは時間がかかりますが、乾くとかなりの接着力があります。特にカット面を45°にして四角形に組むので強度は充分です。
③補強材を接着する
木工ボンドで十字に補強材を接着します。小さなサイズでは省いても問題ありませんがが、A3サイズ以上では強度的に入れるのが〇です。
④ベースを載せて完成
台枠のサイズに合わせたベースを切り出して完成です。
あとはこのベースの上にお好みのゲージのレールを敷いてレイアウトやジオラマを完成させます。
当店のオリジナルレイアウトベースは台枠の正面にパワーパック(電池式)やスピーカー端子を取り付けてあります。
パワーパックを収めるための切り込みです。この作業は台枠を組む前にやっておいた方がやりやすいです。
ホームセンターのカットサービスを利用する
スライドマルノコは高くて買えない、買ってもそこまで使わないという方は、ホームセンターをフル活用しましょう。材料のカットサービスや場所によっては"工作室"を時間貸しするお店もあります。
無料貸し出しの工具もあったりするので手ぶらで行ってもお店で工作ができちゃいます。材料を調達がてらお店で作業するのも良いと思います。
ホームセンターのカットサービスは、店員さんが丸ノコを使って切るのではなく大きな機械でバーッと行います。
木には歪み(捻れなど)があり、さらに厚みのある大きな刃でカットするため精密さを求めるのは酷です。私も試したことがありますが、どうしても1~4mmのズレが出てしまい、台枠を組むとガタつきが出てカンナで修正することになります。
格安のカットサービスでは仕方のない部分なので利用する方はご注意ください。